診療科の特色
当科では婦人科治療と産科治療の大きく2つに分かれています。
婦人科治療
当院は地域がん診療連携拠点病院であり、日本婦人科腫瘍学会指定修練施設でもあります。子宮がん・卵巣がんなどの悪性腫瘍は婦人科腫瘍専門医が手術に携わり、他科と連携をとって最善の手術を行うようにしております。初期の子宮頸がんに対する腹腔鏡手術や広汎子宮頸部摘出術(トラケレクトミー)、初期の子宮体がんに対する腹腔鏡手術やロボット支援手術を行っております。開腹悪性腫瘍手術では小切開法を積極的に取り入れており、この術式は他院では殆ど行われていません。抗がん治療は出来るだけ患者さんの日常生活に負担にならないように外来での日帰り治療を基本にしています。当院では放射線治療設備も整えており、手術・抗がん治療・放射線治療を全て行うことが可能です。
子宮筋腫・卵巣腫瘍などの良性腫瘍では積極的に低侵襲手術(腹腔鏡手術・ロボット支援手術・小切開手術・腟式手術)を行っております。良性腫瘍は殆ど低侵襲手術で行い、腹腔鏡手術の約80%を臍部単孔式で行っており、創部が殆ど分からなくなります。
また、2022年よりお腹に創のない経腟腹腔鏡手術(V-Notes)も開始しました。
そのほか高齢化に伴い増えてきている骨盤性器脱の各種治療(腟式手術・腹腔鏡手術・非手術療法)、更年期障害の薬物療法も行っております。月経についてのあらゆるトラブルに対しても、色々な治療法を提示させていただき、生活状況に見合った治療を探していきたいと考えています。
産科治療
総合病院かつ地域周産母子医療センターならではの安全な分娩を特色としており、合併症をもつ妊婦さんでも、他科専門医と協力して診療します。小児科医との連携で、妊娠34週以降の早産児や突発的な赤ちゃんの異常にも対応可能です。当院での分娩の基本方針は「できるだけ自然なお産を」ですが、予定日を過ぎても陣痛がこない、母体や胎児に病気があるなど妊娠継続が難しい方には薬を使った分娩誘発や帝王切開を行っております。また、希望がある方には麻酔分娩(和痛分娩)も行っております。