呼吸器センター・呼吸器外科

診療科からのお知らせ

診療科の特色

呼吸器センターの呼吸器外科は、手術療法を施行する肺癌を中心に、広く呼吸器疾患の診療を行っています。

手術症例は、年間約250件(肺癌約120件) で、リハビリテーション科と協力し、術前から指導を行い、手術当日より呼吸リハビリを開始し、早期退院を目指しています。肺癌に関しては、呼吸器内科、放射線治療科、放射線診断科、病理部と密に連携し、診断から治療まで外科治療、化学療法、放射線療法、さらに緩和療法などを駆使して高いレベルの診療提供を心がけています。

治療内容

肺癌の手術療法に関しては、以前は20cm近い皮膚切開を行っていましたが、現在は4 cm前後の皮膚切開からの操作と2、3箇所の小切開部から胸腔鏡と鉗子を挿入して行う完全鏡視下の胸腔鏡手術が大部分を占めています。これにより術後の回復は格段に早くなりました。2018年より保険収載されましたロボット支援による肺切除術も開始し2021年6月末現在で23例行いました。ロボットはより精細な手術操作が可能となり今後も積極的に行なっていく予定です。

ロボット手術の様子注射室

ロボット手術の様子


CTの普及により非喫煙者の小型早期肺癌の発見頻度が増加する一方、肺気腫や間質性肺炎合併の低肺機能の症例に対しては切除範囲を小さくして肺をなるべく残す縮小手術として、胸腔鏡下の区域切除や楔状切除も積極的に行っています。肺癌に対して手術が行われた患者さんの経過観察中に認められた第二癌に対しても縮小手術は有効な治療法となります。また放射線治療も良好な成績が出ており、どちらの説明もさせていただいた上で納得して治療法を選択いただいています。

CTで微小スリガラス陰影を呈する早期肺腺癌は縮小手術のよい適応でありますが時に術中の病変同定が困難となります。以前は術前にCTを取りながら経皮的に色素注入して目印をつけていましたが、時に致命的な合併症(空気塞栓)の報告があり、2021年5月より経気道的色素マーキング(VAL-MAP)を行い手術支援としています。のように数カ所色素があることでCT画像と組み合わせて病変部位が容易に同定できます。

肺表面に3箇所の色素が見えます

肺表面に3箇所の色素が見えます


一方で、局所進行肺癌やリンパ節転移を認める患者さんには、化学療法や放射線療法を行い、癌や転移したリンパ節を縮小させてから切除する方針をとっています(集学的治療)。浸潤部の合併切除や気管支・血管形成術での完全切除を目指した手術を行っています。

若年の自然気胸や肺気腫に伴う続発性気胸は予期せず発症します。地域の病院・医院、当院救急科と連携して24時間体制で対応しています。当科ではドレナージ(脱気)、手術など個々に最適な治療を提供しています。

胸腺腫や奇形種などの前縦隔腫瘍に対しては極力、胸骨切開は行わず胸腔鏡手術で行っています。また2021年6月よりロボット支援による縦隔腫瘍切除も開始しました。胸腺腫は臨床的に悪性の振る舞いをします。つまり進行すると周囲臓器(肺、心膜、大血管)に浸潤し完全切除が時に困難となります。胸腺腫が疑われる場合はなるべく早く当科を受診ください。中縦隔の嚢胞性病変、後縦隔に多い神経原性腫瘍も胸腔鏡で診断、切除を行っています。

手掌多汗症は、日常生活に大きく影響しご本人さんにとっては切実な問題となります。こういった病態に対して胸腔鏡下交換神経節切除術を行っています。胸の中にある汗を出す神経である交感神経を一部切除して汗を止める手術です。手術は両側の脇の下に5mmの穴を2つずつ開けて胸の中を走行する汗の出る神経(交感神経)の一部を切除し1時間半程度で終了し手術翌日もしくは翌々日には退院可能です。背中や下半身の汗が増える代償性発汗が発症することが多いですが、総合的には9割の患者さんは結果に満足されています。外用薬等が無効な時は当院を受診ください。

診療内容

  • 腫瘍性肺疾患(肺癌、転移性肺腫瘍など)

  • 縦隔疾患

  • 嚢胞性肺疾患(気胸)

  • 感染性肺疾患(外科的治療)

  • その他・・・手掌多汗症、胸壁腫瘍

手術統計

2016年 2017 2018 2019 2020
肺がん 124 126 124 93 119
 胸腔鏡 107 106 100 71 80
 ロボット 0 0 3 3 10
嚢胞性疾患(気胸など) 22 35 35 33 38
炎症性疾患 16 19 13 20 25
縦隔腫瘍 12 9 13 20 25
転移性肺腫瘍 19 32 14 13 14
その他 41 46 43 25 28
234 267 242 190 237

医学生、初期研修医の先生へ

当院初期研修医中に当科をローテートは可能ですし、胸腔ドレーンの挿入・管理を学ぶことは救急医療を行う上でも非常に有用な研修が受けられます。またサブスペシャルティとして呼吸器外科を専攻する場合は上記のプログラムで外科専門医取得が可能です。当科は京都大学呼吸器外科系の施設ではありますが入局は必須ではありません。キャリアプランも適宜相談に乗ります。見学随時受けていけていますので、気軽に下記までメールくください。


医学生の方:kensyu@katsura.com
研修医の方:senmonkensyu@katsura.com

また当科の最新情報を「桂病院呼吸器外科 ホームFacebook」にアップデートしていますのでご訪問ください。

  • 青山 晃博 部長
    担当・専門分野 呼吸器疾患

    肺がん

    縦隔腫瘍

    気胸など
    資格など 外科専門医

    呼吸器外科専門医

    日本がん治療認定医機構がん治療認定医

    医療安全管理者養成研修修了
  • 髙橋 守 副部長
    担当・専門分野 呼吸器疾患

    肺がん

    縦隔腫瘍

    気胸など
    資格など 外科専門医

    呼吸器外科専門医
  • 太田 紗千子 医長
    担当・専門分野 呼吸器疾患

    肺がん

    縦隔腫瘍

    気胸など
    資格など 外科専門医

    呼吸器外科専門医

    がん治療認定医

    肺がんCT.検診認定医
  • 岡田 春太郎 副医長
    資格など 外科専門医

外来担当医表

1診午前 青山 (交替)
午後 青山
2診午前 高橋
午後 高橋
3診午前 太田
午後 岡田

休診・代診情報

  • 休診代診情報はありません。
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