診療科の特色
脳神経内科とは、脳・脊髄・末梢神経・筋の器質的疾患を診療する科であり、頭痛、めまい、しびれ、筋力低下、歩行障害、言語障害、物忘れなどを訴える患者さんが対象です。京都西部地域で唯一、神経内科専門医が複数名常勤している病院であり、神経救急疾患から神経難病まで、あらゆる神経疾患に対応しています。
脳神経疾患は、一昔前まで「治らない病気」の代表格とされるものが少なくありませんでしたが、近年の医学の進歩により、病態解明が進み、「治る」時代になりつつあります。そのために私たちが最も大切にしていることは「治る病気を見逃さない」ことです。一見すると「治らない神経変性疾患」と思われる患者さんが、実は「治る神経免疫疾患」との診断がつき、免疫治療により機能回復を得られたという経験をいたします。このような患者さんを救うことは、決してMRIを撮像してできたわけではなく、丁寧な問診と診察、そして「ちょっとした違和感」を文献検索で「根拠あるもの」にしていくことでできました。内科診断学の基本は昔も今も変わらないものと痛感いたします。
私たちがこのような経験を重ねることができているのは、地域の先生方から「脳神経内科」にご紹介いただいたおかげと心から感謝しております。