精神科

コロナ禍における5月病の対処法

2022/05/02

コロナ禍における5月病の対処法

皆さんは5病(ごがつびょう)をご存じでしょうか。5月病は人社員や学校の新入生などに見られる、新しい環境に適応できないことに起因する精神的な症状の総称です。

今回はコロナ禍における5月病の対処法について解説したいと思います。誰しも新しい環境に入るとそこに慣れるまではストレスを感じやすくなります。そこで会社や学校などでは飲み会や新入生歓迎会などのイベントが企画され、早くに友人を作れたり、緊張がほぐれて過ごしやすくなったりするわけです。ところが、コロナ禍ではこのようなイベントは開催できません。それではどうすればよいのか。ひとつはITを使ったコミュニケーションの活用です。最近はSNSを活用して疑似的に飲み会・歓迎会のようなものが開かれています。対面ほどには打ち解けられないかもしれませんが、相手の表情を見ながら話ができるので電話やメールなどの声だけ、文字だけのコミュニケーションよりもずっと効果があると考えられます。 ITには馴染みがない、苦手だという方もコロナ禍においてはある程度のIT活用術も身に着けておきたいところです。

もう一つは、ストレスマネジメントです。悪い出来事に遭遇した時にただ否定的な感情にとらわれるのではなくて、自分の考え方が偏っていなかったか、もっと違う見方で出来事が捉えられないかを考えてみましょう。そのためには否定的感情が生じたときに深呼吸をして、この感情は変えられると自身に言い聞かせてみましょう。気持ちを切り替えられるとそれが自信になり、次の困難にも立ち向かいやすくなってくるはずです。それでもどうしても環境に馴染めずに眠れない、食べられない、気が晴れないなどの症状に悩まされることもあるかもしれません。そんな時には思い切って専門家(医師や心理士) へ相談するのがよいでしょう。正しい知識を身に着けて5月病を乗り切り、皆さんで充実した職業生活や学校生活を送っていきましょう。 

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