形成外科

少子高齢化社会における形成外科の取り組み

2022/03/01

少子高齢化社会における形成外科の取り組み

「2025年問題」をご存知でしょうか?超高齢化社会を目前に控え、在宅における介護問題や管理困難な褥瘡が増加傾向にあり社会的問題として広がってきています。また生活習慣病(糖尿病など)の患者の増加も著しく、中高齢者の褥瘡、難治性下腿潰瘍といった慢性創傷が増加しています。一方、少子化により出生率が下がっても小児先天異常は一定の割合で発生しています。形成外科では赤ちゃんからお年寄りまで幅広く治療を行っている専門家です。形成外科は全身多岐にわたる疾患の治療を行っており、中でも当院では、日本専門医機構認定形成外科認定、創傷外科学会、熱傷学会、皮膚腫瘍外科指導の専門医、小児形成外科分野指導医、および日本褥瘡学会、日本口蓋裂学会の認定師の資格を有し、各分野において専門的な治療を行っています。昨年より循環器を窓口としてフットケア外来を開設し、下肢救済治療も行っています。

当院形成外科の特色として、3つの疾患の治療についてお話します。
①小児先天異常治療
 副耳、耳瘻孔といったよくある疾患から唇顎口蓋裂、小耳症、臍ヘルニアなどの治療も行っています。中でも500人に1人発生する唇顎口蓋裂では外観だけでなく機能的にも形成術が必要となる専門性の高い治療を行っています。

②褥瘡治療
 当院では在宅を含めたチーム医療により褥瘡治療を行っています。必要な治療(手術治療も含む)を行った後、京都桂病院訪問看護師や在宅医師による定期的管理、在宅での褥瘡再発予防のための指導などチーム一丸となって治療にあたっています。また創傷を専門とした特定看護師の育成も行っています。

③下肢潰瘍治療
 重症虚血肢を代表とする下肢潰瘍に対して下肢切断を回避すべく治療を行っています。具体的には血管治療後、血流検査を行いながら陰圧閉鎖療法や再生医療に準じた治療も行い、できる限り下肢を温存することを目標としています。

もちろん一般形成外科の治療も行っていますので、皮膚腫瘍、傷あとや瘢痕など気になることがあれば何でもご相談ください。





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