精神科

新型コロナウイルス感染症流行の中で、こころの健康を考えよう

2021/12/07

新型コロナウイルス感染症流行の中で、こころの健康を考えよう

新型コロナウイルスの流行から2年近く経過し、いつ収束するかもわからない状況が続いています。ウイルスにより引き起こされる感染症という病気だけではなく、感染症に対する不安や恐怖という心理的問題や休業要請、自粛生活が長引くことによる 社会経済的な影響まで幅広い問題が引き起こされています。

世界中で大流行が次々に起こり、世界中の国々でこのような社会的ストレスに見舞われており、日本でも失職による生活困窮者の増加、孤立や偏見・差別、制限や自粛の長期化への怒りが毎日のようにニュースで報道されています。こころの健康に関することでは、うつ病などの精神疾患や自死、アルコールやギャンブル・ゲームへの依存、虐待や家庭内暴力の増加として問題が表面化しています。

これまでは、当たり前のように仲間と食事に行ったり飲みに行って会話をしたり、スポーツをしたり、音楽や絵画を楽しんだり、家族と旅行に行ったりしたことが遠い昔のように感じられてしまいます。今まで当たり前にできていたことができなくなって始めて、そういう生活の中に小さな幸せがあり、今はそういう幸せがなくなってしまい、皆さんが色んなことを我慢しながら 毎日淡々とした生活を送っているのだろうなあと想像します。

皆さんがストレスを感じているこのような時に、日々のストレスに対処するためにはどうしたら良いでしょうか?淡々とした生活の中でも毎日決められた日課を同じ時間に規則正しく行い、屋外で過ごしたり運動したりする時間を持ち、人との交流は可能な範囲で続けるのが良いでしょう。また、過度の飲酒やゲームに没頭することは避け、余暇には趣味や読書など楽しいと感じられる活動をするようにしましょう。京都では101日から緊急事態宣言が解除されましたので、たまにはコンサートで音楽を聴いたり美術館に行って作品を鑑賞したりすると気持ちが一気にリフレッシュするかもしれません。小さなことでも今までに幸せを感じられていた時間を持てるようになり、少しずつでも気持ちが楽になっていくことを願って生活していきましょう。ただし、くれぐれも基本的な感染防止対策には引き続き気を付けて、第6波を防止していきましょう!

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