糖尿病・内分泌内科

こんな時こそ 治療の継続を!! 糖尿病

2021/04/01

こんな時こそ 治療の継続を!!

新型コロナウイルスで鬱々とした日々が続いています。これまで、1つの感染症によってこれほどまでに私たちの生活が制限されたことがあったでしょうか?本稿が掲載される4月には状況が改善していることを切に祈りながら2月現在で原稿を書いています。

 

 新型コロナウイルスは、感染しても、無自覚の方から、数日単位で急激に悪化される方まで様々です。基礎疾患をもつ患者さんのリスクが連日報道されており、代表的なものとして糖尿病があります。一部に誤解がありますが、糖尿病をもっていても新型コロナに感染しやすくなるわけではありません。糖尿病をもっていると、感染した「後」の重症化リスクが高まるのです。特に血糖状態が悪い人ほど重症化のリスクが高まります。また、糖尿病患者さんは血糖値が悪い状態が続くと様々な合併症が進み生活の質が急激に悪化します。このように何かとリスクの高い糖尿病を、放置していたらどうなるでしょうか?患者さんの気持ちとしては通院したくても“コロナが怖いから病院には行きたくない”と通院中断、服薬中断、三密をさける巣ごもり生活で運動量が低下し、ストレス過多で間食が増える一方で、自らリスクを増やす状態になっている方が散見されます。むしろ、こんな時こそ治療を継続し、血糖値を良い方向に改善させて、糖尿病合併症や新型コロナ感染症重症化のリスクを自ら上げないことが大切だと思います。皆さんへ伝えたいことは「こんな時こそ治療の継続を」です。そうはいっても頻回に通院するのは抵抗があるという方には、短期入院(最短3日間程度のインスリン導入目的入院から、10日間の糖尿病パス入院まで)で集中して良くしてしまいましょうという選択肢もありますので担当医に御相談ください。

 

 できることを工夫して、この難局をのりこえていければと思います。今後も、マスク・手洗い・三密回避の励行をよろしくお願い致します。
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