消化器内科

最近の“肝がん” 変わってる!?

2019/04/01

最近の“肝がん” 変わってる!?

皆さん、最近、肝がんの特徴が以前と少し変わってきていますので、ご紹介したいと思います。以前なら、肝がんの原因は、B型肝炎やC型肝炎などの肝炎ウイルスがほとんどでした。しかしながら、最近では、肝がん自体の発症数は減っているにも関わらず、これらの肝炎ウイルスがいない方の肝がんが増えているのです。まず、最近の医療の進歩により、C型肝炎ウイルスは2から3ヶ月間薬を飲むだけで、ほとんどの方でウイルスがいなくなります。しかし、ウイルスがいなくなっても、ウイルスによって傷んだ肝臓には肝がんが発生してくる危険性があるのです。つまり、C型肝炎ウイルスがいなくなった後も、肝がんになってしまうことがあるのです。

 また、肝炎ウイルスと関連のない肝がんの原因のひとつではないかと考えられているのが、脂肪肝です。脂肪肝とは、肝臓に脂肪がたまった状態で、糖尿病や肥満と関連する“メタボ”と合併していることが多いと言われています。近年、脂肪肝も、肝硬変や肝がんの原因となりうることがわかってきたのです。

 肝がんの特徴だけではなく、肝がんの治療にも変化がありそうです。これまでの肝がん治療は、手術でがんを切り取ってしまう切除術、体外から針を刺してがんを“焼いて”治療するラジオ波焼灼療法、また、カテーテルと言われる細い管を使って血管の中から行う治療が中心でした。近年、これらに加えて、飲み薬を使った治療の種類が続々と増えています。さらに、今後も、新しい薬剤が登場する見込みであり、期待したいところです。また、当院では、まだ肝がんには一般的ではない放射線治療も組み合わせることによって、がんの状態に応じた最適な治療を行える体制をとっています。

 肝がんの初期には全く症状はありません。つまり、肝がんを発見するためには、検査を受ける必要があります。まずは腹部超音波検査(腹部エコー)が、おすすめされますので、検査を希望される方は、かかりつけ医や担当医と相談してください。

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