スポーツ外来の紹介
スポーツ外来の紹介
はじめに
2020年の東京オリンピックを目前にひかえ全国的にスポーツへの関心が高まっています。健康で丈夫なからだづくりに運動はよいものですが急な運動開始や準備不足により怪我をしてしまうことも少なくありません。身体の故障には早期の適切な診断と治療が大切です。
スポーツ外来では特に膝や足に関する痛みに対して診察や精密検査を行い必要となれば手術治療を専門的に行っています。関節鏡という内視鏡を用いて小さなきずで手術を可能にしています。
靭帯損傷の手術治療
ジャンプの着地などで膝をひねって生じる前十字靭帯損傷では膝の前にある膝蓋腱を用いて靭帯を再建します。足首の捻挫で生じる前距腓靭帯損傷では膝の内側にある薄筋腱を1本採取して加工し移植します。いずれも固定に金属ではなく人工骨のねじを用いており将来ねじを抜去する2回目の手術をしなくてすむことが当科の特徴です。
軟骨損傷の手術治療
運動や加齢で生じた膝や足の軟骨損傷に対する治療も行っています。軟骨はいたむと自然に回復することはなく痛みが持続します。骨軟骨移植術といって体重のかからない場所から軟骨をもってきて損傷部に移植します。膝のO脚変形を伴っている場合は足をまっすぐに矯正する高位脛骨骨切り手術を併用し、自分自身の骨・関節を長期に維持して運動負荷にも耐えられるようにしています。
足部の治療
常に体重のかかる足部は様々な問題をかかえます。足の裏にある足底腱膜というすじの柔軟性が低下するとかかとに痛みを生じる足底腱膜炎になります。注射などの投薬治療や内視鏡下の腱切離手術で治療しています。また外反母趾で痛みや靴の制限が出る場合は骨切り手術で変形を治しています。
最後に
いずれも手術で治すだけでなく再度損傷しないためにはリハビリテーションも大切です。からだのかたさの改善やいためた部分以外のメンテナンスもリハビリテーション部門と協力して行っています。もともと体がかたい人は特に怪我をしやすいので普段からのケアが重要です。痛みで運動できないなどお困りの際は火曜日・木曜日の専門外来にぜひ受診してください。