集中治療総論講義
色々と悲しい出来事が国内外で
蔓延しております。
精一杯自分達の人生を歩んで、
自分が出来ることは何か、
常に自問自答しながらポジティブに
進んでいこうと思いますTです。
さて、ブログの間隔が空きがちですが、
毎年第2週木曜日夜に
開催しております重症病態学習会について
紹介します。
各方面でアピールしているように、
今年度冬に新救急集中治療病棟が完成します。
その上で、ERだけでなくICU周辺の
体制作りも同時並行で行わなければなりません。
マニュアル、プロトコル。
医療機器の選定。
多職種人材確保。
組織体制作り。
そして教育です。
今年度の重症病態学習会では
集中治療に関わるテーマを
強化して学んでいってもらいます。
![](/user/news/774/ndhylmbrtvtreu7tbp1c53z6b3960cyw.jpg)
まずは総論とスコアリングについて。
ERは緊急度を優先した時系列的な対応が重要です。
ICUは重症度を優先した解剖学的な対応が重要です。
ですので、重症を相手にする意味では類似していますが、
見る角度が少し異なります。
それを踏まえて問題のある臓器と問題の無い臓器を
明確に認識することが重要です。
ICUに入る患者は必ず他の臓器にもストレスがかかります。
ですので、主病態の根治的な治療だけでなく、
各臓器の評価・補助も大切な治療です。
![](/user/news/774/efzw8oqamzfq0xcpgxa-dlgotx2snhsq.jpg)
カルテもそのようなことを意識して記載します。
#原疾患としてのアセスメント
#脳神経系・PADIS(鎮痛鎮静せん妄不動不眠評価)
#循環器
#呼吸器
#腎電解質・in-out balance
#消化器
#栄養・血糖
#内分泌代謝
#血液凝固・輸血
#感染症
#皮膚・体表
#予防・デバイス
手間かもしれませんが、見落しが無いように
重症病態の全身管理では、
毎日それをアセスメント、カルテ記載します。
![](/user/news/774/25x9trcygiyizlnz6ene8q0nx4b1e0ib.jpg)
また、重症度、予後予測のための
APACHE-ⅡやSOFAについても
患者のデータ集積の観点だけでなく、
自分達の治療が適切に行われているかの
客観的評価のために必要です。
そしてPADIS評価のために
RASS Richmond Agitation-Sedation Scale
BPS Behavior Pain Scale
CPOT Critical care Pain Observation Tool
CAM-ICU Confusion Assessment Method for the ICU
というスコアリングを用います。
ICUに入室するような患者は
客観的に痛み不穏せん妄を評価するツールが
あった方が情報共有や薬剤調整がしやすいので、
看護師がベッドサイドで学んでおいて欲しいものとして、
それぞれの内容について学んでもらいました。
![](/user/news/774/_8rlnqpl4qqkcx1e3y7w6xy-hoxgg6qy.jpg)
そしてICU在室中のみではなく、
退室後の長期予後を意識してもらうために、
PICS(Post Intensive Care Syndrome)についても
概念として学んでもらいました。
PICSは治療よりも予防が重要であり、
日々のABCDE(FGH)バンドルによる
アセスメントが有用かもしれない。
![](/user/news/774/pi4oqd89_5loeai0b29a1zkil1ks4_iw.jpg)
ということで、まずは総論と必要なスコアリング、
ABCDEFGHバンドルの概要に関して
お話させてもらいました。
毎月救急科スタッフによる
多職種学習会で集中治療をテーマにして
を引き続きやっていく予定です。
コロナ第7波にもめげずに
しっかり新棟運用に向けて準備していきます!
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