救急科

重症意識障害の初期対応

毎月の多職種向け救急学習会、

2月はDの異常、意識障害について

講義を行いました。

 

意識障害があると頭部CTMRIに早く

行きたくなる気持ちがありますが、

やはり原則のABCの安定が最優先です。

嘔吐して気道閉塞してしまったら

元も子もありません。

急性虚血性脳卒中(AIS)を疑う場合、

大動脈解離を疑う所見が無いかちゃんと確認します。 

GCS、NIHSSの点数の付け方、注意点について。

AIUEOTIPSはバイタルサイン安定してからの鑑別であり、

内因性のPrimary SurveyではDON’Tを意識した鑑別・治療をします。

日本は麻薬より高齢者のベンゾジアゼピン中毒の頻度が高いため、

尿中トライエージ、フルマゼニルによる診断も必要。

意識障害+痙攣があれば、痙攣をとにかく止めます。

AISに関しては、ここ数年の間に画像検査・血管内治療の発展で

治療方針が大きく変動しています。

昨年JAMAでアップされたレビューの図を載せておきます。

 

それを踏まえてCTとMRIの
優先順位を判断します。
CTとMRIが直ぐに両方撮影出来る
環境なら単純CT→造影CT or MRIでも
いいとは思います。

次いで外傷性意識障害の対応。

血圧管理、呼吸管理について。

頭蓋内圧モニタリングの適応。

マンニトール、グリセオールの適応と特徴。

軽症頭部外傷(GCS1415点)のCT適応。

中等症頭部外傷(GCS913点)の管理。

重症脳卒中、重症頭部外傷は
交感神経が過剰に亢進して全身に異常を来すので、
ABCの急変リスクも予想しながらの対応が必要です。

 

最後に少しは現場でのイメージを

持ってもらえるように

クモ膜下出血の初期対応を

迅速導入気管挿管、降圧管理を意識して

シミュレーション。

頭と身体の両方が動いてこその救急です!

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