アナフィラキシー病棟急変シミュレーション
【投稿日】2021年7月3日(土)
気付けばあっという間に
2021年度の上半期を終えてしまいましたね。
梅雨らしい天気があまり無い印象の
6月でしたが、降る時は降るので、
熱海も大変な土砂崩れが起きました。
被害かこれ以上甚大にならないことを願っています。
今年度になってから毎週1回、
救急科のある病棟で
急変対応勉強会をしています。
毎月テーマを決めて、座学をやって、
最終週にシミュレーションをする、
という流れでやっています。
5月から始めて、
6月はアナフィラキシーがテーマでした。
夜勤で抗菌薬初回投与後に、
上気道の呼気時喘鳴、
ショックバイタル、全身紅斑が出現する
というテーマでシミュレーションを行いました。
夜勤は人手が少なく、
医師が現場に直ぐに到着できないこともあります。
いかにうまくアナフィラキシーの可能性が高いかを
バイタルサインを測定し、
アレルゲンや症状を含めて医師に伝え、
どう考えてもアナフィラキシーと伝わるようにすれば、
アドレナリン0.3~0.5mlの筋注を
早期に行えます。
シナリオで急変してから
5分以内にアドレナリン筋注がされないと
心停止になる設定にしていました。
初回は5分以上時間がかかりましたが、
コミュニケーションのポイントを
皆で話し合い、2回目はうまく早期投与が出来ました。
薬剤投与、特に経験上造影剤投与は
本当に数分で一気に悪化します。
身体を動かして、時間を意識しながら、
やることで頭と体に対応の仕方が身に付きます。
JAMAから急変時迅速対応チーム(Rapid Respone Team;RRT)に
ついての報告が出て、救命やICU移動までの時間に
チームが寄与している可能性があるが、
RRTがうまく機能するためのシステム、環境構築が
必要であることも記載されています。
“Rapid Response Teams as a Patient Safety Practice for Failure to Rescue”
当院はまだRRTのシステムが無く、
急変時全館コールという形で対応していますが、
RRTをうまく機能させるためには、
接触するまでの看護師の対応や
チェックリスト・プロトコルを含めた
システム作りが必要です。
シミュレーションでしっかり
頭にイメージしたことが出来るように
皆さんこれからも一緒にレベルアップしていきましょう!
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