救急科

重症病態の急性血液浄化療法

【投稿日】2021年3月14日(日)

ワクチン接種が始まりましたね。
Tも来週接種予定です。
ワクチン接種を巡っては
色々な意見があると思いますし、
製造している種類や企業で
色々と異なる効果、副効果の報告があります。
細かいことは抜きにして
ワクチンを接種すべきかどうか?
についてですが、
Tは普段元気な方は迷わず接種を推奨します。
もちろん基礎疾患や高齢者の方々は
個々に応じて適宜相談して判断してもらう必要が
ありますので、そこは注意が必要ですが、
多くの人が接種することで、
ワクチンを打たない方への感染も防げる、
ということを知っておいて頂ければ、と思います。

今年度最後の重症病態学習会は、
重症病態における急性血液浄化療法について、
当院腎臓内科部長のM先生に講演頂きました。

M先生は激アツの先生で、
当院や京大で急性血液浄化療法に関して、
かなり積極的に現場活動をされている
Tにとっても大変頼りになる先生です。

血液浄化療法とは、
体液補正・病院物質の除去を目的とした
体外循環治療のことであり、
血液透析・ろ過だけでなく、
血液・血漿・血球吸着等も含めた総称になります。

重症病態では、
急性血液浄化療法を検討する機会が多くありますので、
どのような種類の治療を行うのか?
どのような膜を選ぶのか?
ということを病態と目的に合わせて
調整していきます。

適応となる病態についてだけでなく、
体外循環中の抗凝固薬、
血液濾過器・血漿分離器の違い、
生体適合性が悪い時の体内の変化、
透析液の組成について、
基本的なところではあるものの、
実臨床での経験を交えて
とても分かりやすく現場をイメージしやすい
内容でお話しいただきました。

特に分かっているつもりだった、
renal indication(腎臓に問題がある時の適応)と
non-renal indication(腎臓に問題が無い時の適応)で
透析液の電解質の影響で、
血液内の動態変化が大きく異なることを
うまく整理できて大変勉強になりました。

後半は各種病態について、
急性血液浄化療法を行った実経験を
アツく話して頂き、
Tもかなりテンションが上がりました。

重症病態で漫然と循環動態に影響が少ない
ゆっくりとしたCHDF(持続式血液濾過透析)をやるべきではなく、
必要な時は攻めのHDFを行って、
循環動態もそれに合わせて蘇生する、くらいの
気概を持つ必要がある、ということを
改めて実感しました。

「攻め」の治療の選択肢、考え方に
厚みが増した気がします!

各領域にプロフェッショナルがいることは
救急集中治療をやる上で
大変心強いです。

今年は今回の講義で最終となりましたが、
次年度もアツい多職種向けの
重症病態学習会を開催していきます。

桂ER×ICUのテーマでもある
「全員医療」
「多数精鋭」
を掲げて、色々な人を巻き込んで、
次年度も盛り上げていきます!

 

 

 

 

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