救急科

ベンチュリ―、NPPV、DOPE

【投稿日】2021年1月18日(月)

日本でも新型コロナワクチンが2月以降に導入される予定です。
英国では既に春先の旅行を予約する意気揚々とした高齢者が多数…。
現時点での位置づけとして麻疹や風疹みたいにずっとかからない、というよりは
ある一定期間(まだ正確には分からない)に効果がある、
毎年接種するインフルエンザワクチンと同様と思ってもらった方が良いです。
しかも感染者数、重症者数を減らしますが、減らすだけなので、
他の対策はしっかりすることに変わりないので、
そこを勘違いして意気揚々と無罪放免、
と生活活動の制限を全て解除すると痛い目に必ず遭います。
インフルエンザと異なり季節性と言い切れないのがコロナウイルスです。
今までのSARS-CoV-1、MERSも暑いところで猛威を振るっています。
ワクチンの現時点で分かっている詳しいことは
厚労省のホームページを参照して下さい。

 

さて、病棟が移転したり、壊したりの過程で、
空いていた部屋の一つを、
メディカルトレーニング室として利用することになりました。

やや殺伐としていますが、無いよりあった方が断然有難いです。

金曜日の夕方に毎月1回T担当の研修医学習会を行っています。
今回はメディイカルトレーニング室で初めての研修医学習会。
テーマは呼吸器機器関連のシミュレーショントレーニング。

Ⅰ型呼吸不全の場合は、肺実質・間質周辺の問題で、
二酸化炭素交換能に問題が無いため、
低酸素血症がある場合は、
リザーバーマスク酸素投与全開まで対応できますが、
Ⅱ型呼吸不全の場合は、肺以外の問題も絡み、
二酸化炭素が溜まる換気不全の問題があるため、
酸素が溜まり過ぎないようにしつつ、
換気時の圧調整が重要になったりします。

ということで、
Ⅱ型呼吸不全の時に使用する
ベンチュリ―マスクなるものについて
まず適応と使用方法の確認復習。
2年目の研修医が教えてるのをTがバックアップ。

そして、
ERに置いてある人工呼吸器を用いて
NPPV(非侵襲的陽圧換気)のマスク装着や設定使用方法。

そして気管挿管時の設定や
血液ガスフォロー後の調整の考え方、
人工呼吸器関連トラブルシューティングDOPE
について学んでもらいました。

気道、呼吸に関わる緊急病態では

研修医の力は本当に大事です。

時々シミュレーションによる予習復習を繰り返して、

どんな時でも急変対応に強くなりましょう!

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