栄養部門

Inbody勉強会

9/27(火)に株式会社Inbody Japanの方をお招きし、血液浄化センターにて勉強会を開催致しました。当日は血液浄化センターの看護師、管理栄養士が参加し、非常に多くの事を勉強させて頂きました。その中でも今回はいくつか掻い摘んでブログに書かせて頂きたいと思います。

◎本題に入る前に…そもそもInbodyって?

微弱な電流を流すことで細胞内外の水分量を測定し、体成分を分析できる装置です。筋肉量や体脂肪量を手軽に計測する事が出来、浮腫の具合や身体の様子、栄養状態の評価に用いられます。
↓こちらが当院のInbodyです。

◎そうだったのか!ECW/TBW

ECW/TBWと言う数値があります。ECWは細胞外水分、TBWは体水分量を表し、細胞外水分比を表しています。これは0.360~0.400が標準範囲と言われており、標準範囲から逸脱している場合は水分不均衡の状態にあります。

例えばこれが0.400を超えていたとします。増加の理由として2パターン考えられます。1つはECW、つまり細胞外水分量が増加した場合です。浮腫みが非常に強い場合を表しています。私は今までこの状態を主として考えていました。

しかしECW/TBW が大きくなる場合にはもう一つ原因が考えられます。それはTBW、体水分量が減少した場合です。これは主に細胞内水分量が減少することで生じます人体は加齢や栄養状態の悪化に伴って、筋肉を構成する体細胞量が減少することで細胞内水分量が減少します。つまり筋肉量の減少、サルコペニアの評価にもなるということです。

浮腫の評価だけに捕らわれるのではなく、筋肉量と合わせて評価する事が大切であると強く感じました。

◎測定条件の統一の重要性

これまでも測定時には、同じ患者さんの中で姿勢などの条件を統一するようにして測っていました。この条件の統一が重要だと改めて実感しました。それはInbodyの結果を前回と比較する事に非常に意義がある事を学んだためです。

実はInbodyは脱水の評価にあまり向いておらず、これは脱水の種類によってECW/TBWが増えたり減少したりと様々だからだそうです。しかし血液データを合わせて前回との変化を見比べる事で参考にすることはできます。

また、筋肉量の増加がない状態でも体が回復して細胞レベルの栄養状態が良くなると、ECW/TBWや位相角が先に変化してきます。

どの場合においても前回との比較によって正しく結果を評価する事が出来るため、毎回条件を統一する事が非常に重要になってきます。

他にも勉強になった事はたくさんあるのですが、あまりに長くなってしまうので今回はここまで…

10月に入り、ようやく秋めいてきた今日この頃。一足先に「実りの秋🌰」を体験できた、非常に実りのある勉強会でした。

2年目栄養士 T
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