薬剤部門

能登半島地震 災害派遣記録 その5 完

皆さんこんにちは。薬剤科のNHです。

今回、日本病院薬剤師会・京都府薬剤師会の災害
派遣募集にて2/2〜2/6の5日間参加しています。
本日は2/6(5日目)の報告です。
この2/6〜2/9ごろが、各都道府県のチームが枯渇する隙間となっており、午前中だけ業務を行い京都に戻る予定となりました。

門前5日目(AM)

本日の門前地区日薬の配置は、先日に引き続き

リーダー:北海道チーム
モバイルファーマシー:徳島チーム
外回り:京都チーム

となっていました。
前日の雪で、路面が凍結している可能性があり、徳島チームは雪上走行に慣れている方がおられなかったため、普段よりも出発時間を遅らせ、8:00に出発することとなりました。
門前5日目(AM)

避難所の環境アセスメント

現地での業務として、
・モバイルファーマシーでの調剤と配達
・JMAT等のチームへの帯同

以外に、薬剤師が行っていることとして「環境アセスメント」があります。

どのような部分をアセスメントするかというと、
主に「換気」と「衛生」です。

昨今の新型コロナ感染症の流行を機に、環境中の換気状況が注目されているのは皆さんもよくご存知かと思います。そこで、換気状況を評価するにあたり用いられるのが、CO2モニターです。

空気中のCO2を測定し数値化してくれるのですが、数値の目安は以下のようになります。
CO2濃度 1000ppm以下:クリーンな状態。建築基準法で定められる数値。
    1000〜1500ppm:許容範囲。学校環境衛生基準の目標値。
    1500〜2500ppm:換気不良。
    2500ppm以上 :非常に換気不良。
ちなみに外気は 概ね400ppm前後です。

季節は冬場であり、換気すると寒く、石油ストーブの使用によりCO2濃度は高くなりやすい条件が揃っていますが、少なくとも1500ppm以下を目標に換気できるよう環境を調整する必要があります。

避難所には、学校体育館などの大きなところから、地域の公民館や、大きめのガレージを避難所にしているところもありました。
実際、他のチームが行った環境アセスメントでは、3000ppmを超える場所もありました。
避難所の環境アセスメント

衛生面

我々は、今回衛生面での提案を行った事例はありませんでした。

ですが、門前や穴水などは、水道が復旧しておらず、断水が続いています。

飲料水や、水自体は配給されているのですが、
断水によって生活上、最も困るのはトイレ事情だと思います。

どの避難所も、外にある仮設トイレを使用します。
寒く、匂いも篭りやすいですので、避難所の皆さんは苦しい状況が続いています。
寒い中ですが、下痢などが流行しないよう、できるだけ流水・石鹸での手指消毒が大事です。

皆さんも、災害にあった場合、水がないとどうなるか想像してみてください。
そして、今のうちに対策を考え、準備しておく必要があると思います。

今回の災害派遣を通して
物品の準備も大事ですが
状況を想像し、災害は起きるものとして捉える、心の準備が非常に大事だと感じました。
衛生面


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