MENU

キービジュアル

NEWS & BLOG

AIをつかおう

2026.08.04ブログ

AIを使おう

こんにちは 研修医2年目の韓国冷麺です。

おかしくなるぐらい暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
桂病院では研修医受け入れの試験が行われています。
2年前に緊張しながら受験したことを思い出し、去年からの桂人気の中なら受かっていないかっただろうな、なんて胸をなでおろす日々です。

さて世間はAI情勢がすごいですが、皆様は活用しているでしょうか?

最近、周りでも「ChatGPTを使っている」という話をよく聞くようになりました。
話題のVIVANTもAIが前面に出てきて賛否両論ですね。

文章の作成や検索の代わりに使っている人もいれば、「興味はあるけれど、何に使えばいいのか分からない」という人もいるのではないでしょうか。

私自身、ここ最近はかなりAIを活用しています。最初は、分からない医学用語や疾患について質問する程度でした。しかし、使っていくうちに、単なる“物知りな検索ツール”として使うよりも、考えを整理したり、勉強相手になってもらったりする方が便利だと感じるようになりました。

例えば、救急外来で遭遇しそうな症例について、「この患者では何を鑑別に挙げるか」「次にどの検査を行うか」「どの時点で入院を考えるか」といった質問を、上級医役のAIから出してもらいます。

自分が回答すると、「その鑑別が抜けている」「その検査を行う根拠は何か」「その治療でカバーできない菌は何か」と、さらに質問してもらうこともできます。

教科書を読むだけでは、「分かった気」になって終わることがあります。一方で、自分の言葉で答えようとすると、理解が曖昧な部分がすぐに見つかります。

最近は、抗菌薬についても、薬剤名を単独で暗記するのではなく、「感染臓器から想定される菌を考え、経験的治療を選び、培養結果が出た後に狭域化する」という流れで問題を作ってもらっています。

もちろん、AIに優しく褒めてもらうだけでは勉強になりません。「ヒントは少なめに」「間違いははっきり指摘して」「上級医のように根拠を聞いて」と伝えることも重要です。

手術の予習では、術式の流れを聞くだけでなく、「どの血管や神経を最初に確認するか」「次にどの操作が行われるか」「この場面で損傷しやすい構造は何か」「術野が分からなくなったとき、何を目印にするか」といった形で、解剖と手順を整理してもらっています。

さらに、手術動画を見る前に確認すべきポイントを挙げてもらい、動画を見た後に自分の理解を説明する、という使い方もしています。

ただ術式を読むよりも、「次に何が起こるか」を予測しながら勉強する方が、実際の手術を見たときに頭に入りやすいと感じています。

医学以外では、英会話の練習相手になってもらったり、自分の英語表現を修正してもらったりしています。

メール、発表原稿、スライドの構成なども、一から作ってもらうというより、自分の考えを一度伝えて、分かりにくい部分や不足している視点を指摘してもらう使い方が便利です。

また、シフトのように条件が多くて整理するのが面倒な作業も、希望やルールを伝えてたたき台を作ってもらうと、かなり楽になります。特別に高度な使い方ではありませんが、こうした時間のかかる作業を肩代わりしてもらえるのも、AIの便利なところだと思います。

頭の中にあるものを言葉にする作業は意外と時間がかかります。AIに話しながら整理することで、自分が何を考えていたのかが明確になることもあります。

ここまで便利な点を書きましたが、AIの回答をそのまま信用するのは危険です。

AIは、分からないことに対して「分かりません」と答えるとは限りません。間違った内容でも、かなり自信がありそうな文章で説明することがあります。

特に、薬剤の投与量、治療方針、最新のガイドライン、施設によって異なる運用などは、必ず添付文書やガイドライン、信頼できる文献で確認する必要があります。

また、患者さんを特定できる氏名、生年月日、病院名などの情報を入力しないことも大切です。症例について相談するときは、個人が特定されない形にする必要があります。

そして一番注意したいのは、AIに考えること自体を任せてしまうことです。

「答えを教えて」と聞くだけでは、自分の思考力はあまり鍛えられません。まず自分で考えてから答え合わせをする、反対意見を出してもらう、根拠を質問してもらうなど、AIを“答えを出す機械”ではなく、“考えるための相手”として使う方が有効だと思います。

AIには、間違いも限界もあります。最終的に判断し、責任を持つのは当然ながら自分です。

ただ、いつでも質問できて、何度同じことを聞いても嫌な顔をせず、自分の理解度に合わせて問題まで作ってくれる勉強相手は、これまでほとんど存在しませんでした。

完璧な答えを求めるのではなく、思考の整理、勉強のきっかけ、知識の穴を見つけるために使う。それだけでも、研修医にとってかなり有用だと思います。

まだ使っていない人は、まず今日分からなかったことを一つ質問してみてください。

そして、答えを聞いて終わるのではなく、「なぜですか」「他に考えることはありますか」「私に問題を出してください」と、もう一歩だけ会話を続けてみてください。

AIを使うか、使わないかではなく、これからは「どう使うか」が大切になるのだと思います。
使っていくうちに、上手に情報を引き出したり思い通りに働かせることができてくると思います。

ということで、皆さんも、もっとAIを使ってみませんか?
AIを使おう

一覧へ